はじめまして

注目

現在地:ニュージーランド

                現在地:ニュージーランド

ようこそウィリアム・ターナと、大川民恵の旅ブログへ!

できる限り、更新していきますのでよろしくです。

Welcome  to William Turner and Tamie Okawa’s travel blog.

Hope to keep you updated as much as possible!

おしらせ
12/14-とうとう、この旅の最終地点であるニュージーランドに入国!

【The Munda Biddi Trail-2】

Munda Biddi Trailについて書くのが案外と難しかった。その間に新しいブログも作ってしまったものだから(こちらの方が、テーマ的にもかなり書きやすい)、ついつい後回しにしてしまった。
MBTは、約1,000Kmもの間ほとんどを、森の中を走る世界でも屈指の自転車専用トレイルだ。つまり、トレイルの存在そのものが素晴らしいわけで、ワ イルドという言葉がまさにぴったりのノーザンテリトリーを走ったときのように、いつもいつもはっと息を呑むような風景に出会うわけではない。もちろん MBTが退屈だったわけではなくて、違った意味で充分に魅力的だった。どこがいいかと聞かれると答えに詰まるけれど、一緒にいると心地いい相手、、、と いった感じだろうか(うーん、違う!)。

Perthは、海岸沿いに細く広がる(幅約30Km)平野に位置している。見渡す限りに海がひろがり、東にはPerthの丘陵地帯として知られるDarling Rangeが構える。
MBTはPerth Hills からはじまり、南西へ向けて徐々に斜面を下っていくトレイルだ。と言ってしまうと、山とは程遠い感じになってしまうけれど、この辺りでは一番の丘陵地帯(それも長~いながい)であり、いくつかのかなり挑戦的な体験が待ち受けている。

Exif_JPEG_PICTURE

私 たちは、MBTのスタート地点であるMundaringからの15Kmを回避して、 Pickering Brookという小さな村からトレイルに合流した。Mundaringは市街地からのアクセス性が高く、シティからの間かなりの交通量になるのと、トレイ ルに合流してからしばらく苦しめられる、MBT最大である急斜面を避けるための選択だった。もちろん、日本からここまでえっちらおっちら自転車でやって来 たのだから、大抵の斜面にはもう慣れっこだけれど、トレイルとなると話しは別だ。小さな石ころや粒の大きな乾いた土っぽい斜面を、フル装備の自転車で上る のは想像するよりも至難の技。最悪の場合、押して歩ければいいけれど、足元をすくわれやすい状態の急斜面で重い自転車をどこまで押し続けられるかは疑問だ と、友人でありMBTの走行経験が豊かなCarlからアドバイスをもらったことも大きい。荷物なしとか、食料だけの軽装備なら良かったのだけれど。

IMGP0041Perth からAlbernyまでを南下するに連れて、面白いくらいに高く、太くなるジャラやガムの木々。くねくねと森の中を伸びる道は、今まで走ってきたroad とは大きく違い、トレイルの魅力を存分に味わうことができる。森の奥に入り進むほどに、あらゆる人口的な音が立ち消え、鳥のさえずりや風できしむ木立、川 のせせらぎに取って代わる。「森の中に入ったんだな」と感じるその瞬間が、とても好きだ。大体3、4日おきには小さな町に差し掛かる機会があり、遠くから 少しずつ町の喧騒が聞こえはじめるのも、違う感じのワクワクがあり楽しいものだ。

とはいえ、久しぶりに走るトレイルにはかなり手間どった。石ころや木の根っこにタイヤをとられそうになるのは日常茶飯事。くねくねとうねる幅の狭いトレイルや生い茂る緑に視界が阻まれ数メートル先が見えなくなることも多く、Gibb River Roadの 方がよっぽど簡単だったなと思うこともしばしば(ひとの記憶力とは恐ろしい!)。

IMGP0036

何よりも大失敗だったのは、重すぎる荷物だ。私たちは日頃、このライドを 楽しむためにどうするのがベストかを、とても考える。それは主にルートだったり、持ち物だったりするのだけれど、今回は明らかに、長距離の(道ではな く)、トレイルを走るということへの想像力に欠けていた。特に私は、翻訳の仕事に欠かせないパソコンと、その周辺機器を持ってきてしまったのが痛かった (依頼主のDaveに事情を説明すれば、あっさりひと月くらい待ってくれただろうに)。他にも、ランタンや携帯用のチェアなどなど、いつもの装備のほとん どが、役立たずの重い塊に成り下がり、潔く快適さを諦めなかった自分に何度も腹が立った。それでもテントは持ってきて良かったと思う。ハットが充実してはいるけれど、ふと素敵な場所を見つけたりしたら、気ままにテントを張ってキャンプができる。
思ったよりも伸びない走行距離や久々のトレイルライドに、徐々自 分たちを慣らしつつ、楽しむ余裕が感じられるようになったのは、一週間ほど経ってからだ。

強風がよく吹く南部へ近づくにつれ、倒木が増える!

強風がよく吹く南部へ近づくにつれ、倒木が増える!

Exif_JPEG_PICTURE

うねうねと急勾配のヘアピンカーブが続く。大変だったけど楽しい!

うねうねと急勾配のヘアピンカーブが続く。大変だったけど楽しい!

気温が涼しく、快適に走ることができるこの時期(10月)を選んだのはよかった。夜は寒いくらいだったけれど、もしも当初の予定通り、Perth到着後 (1月初旬)すぐにこのトレイルを走っていたら、かんかん照りの中(特にこの年の夏は猛暑で40度を越える日すらあった)、まったく違う感想になっていた かもしれない。それと、Wild Flower Seasonといって、西オーストラリアのあちこちで野花が咲き乱れるという時期というおまけも嬉しかった。

IMGP0072

Nannupでゆっくりと休ん だ後は、Donnelly Millへ。豊かな緑と、清流のせせらぎがとても美しい村だったけれど、ぽつりと高級なホリデーハウスがあったり、人懐こく警戒心ゼロのカンガルーやエ ミューがあちこち現れて、なんだか不思議なところだった。この村の小学校の校庭でキャンプをした。ここからは、数々あるハット(MBT利用者専用に作られ た山小屋。数十キロおきにあるためとても便利。利用料無料)の中でも最高のロケーションかつ、新しいKarta Burnuを経由して、Manjimupへ向かった。ユーカリの木々が生い茂る山の頂上にあり、美しい渓谷を眼下に望むこのハットを無料で利用できるなん て、本当に素晴らしい。特に、ひとり占めできたりしたら完璧!ちなみにこの時期のMBT利用者は少なく(もともと込み合うこともなさそうだけれど)他のサ イクリストと一緒になったのはわずか3回。いずれも2-3人ほどだった。

もう少し警戒心がないと、生き残れないよ!とお説教中??

もう少し警戒心がないと、生き残れないよ!とお説教中??

ロケーションといい、眺めといい、MBTで一番お気に入りだったハット

ロケーションといい、眺めといい、MBTで一番お気に入りだったKarta Burnuのハット

ハット(山小屋)の内部。外観の違いが多少あれど、いずれも中はこんな感じの2段プラットフォームになっている

ハットの内部。外観の違いが多少あれど、いずれも中はこんな感じの2段プラットフォームになっている

私たちにとって、Manjimupまでやって来たということは、 MBTの最終区間であるDenmark-Albernyまでの間、ひとまずMBTが終わるということだった。ManjimupからDenmarkまでの区 間は、この時点ではまだ整備中で開放されていなかったのだ(順調にいけば2013年の春には全区間開通しているだろう)。Mnajimupから50Kmほ ど未舗装路を走り、 Pembertonへと進む。

Exif_JPEG_PICTUREこの町にやって来た理由はふたつある。ひとつは、GRRを走ったときに、海水ワニの巣とも言われるPentacost Riverでの川越えを助けてくれたWayneとNatalie夫婦に会うため。もうひとつは、全長70mほどのモンスター・カリツリー“グロウセス ター・ツリー”を拝むためだ。その昔、火の見櫓として使われていたこの巨大な木は、現在は観光で訪れる人々の為に解放されており、Pembertonの人 気スポットになっている。高さおよそ60mのところに設置されている展望台まで、らせん状に打ち込まれた杭を登り続けるいたってシンプルな作りで、もちろ ん命綱などない。看板にも、雨の日はとても滑りやすいこと、すべては自己責任であること、体力に自信があるひとだけにおすすめすることが明記されている。 無論、高所恐怖症の人はお断り。

というわけで、WayneとNatalieと彼らの小さな赤ちゃんに再会した後、巨大カリツリーを見物に出 掛けた。そもそも私はかなりの心配性で、こういった挑戦的なアクティビティは断然ウィルの得意分野だ。巨木に登るウィルを拝むのだーと思いながら、のほほ んとやって来た。着いてみると、噂通りの巨大なカリが待ち受けていた。うーんと見上げてみても、頂上がなかなか見えない。さっそくウィルが挑戦。「大丈夫 かなー」と思いながら眺めていると、20段ほど登ったところで動きが止まった。それから、地面を見下ろして、頂上を見上げてを繰り返し、やがてギブアップと言わん ばかりに降りてきた。どうしたのかと聞いてみると、いったん下を見下ろしたが最後、手のひらに脂汗を掻いてとても怖くなったらしい。関係あるか分からない けれど、ウィルの母は高所恐怖症だ。

登ってますよ、私

登ってますよ、私

それを聞いていると、なぜだかみるみるもどかしくなり、彼の話が終わるのを待たず私が登りはじめていた。下を見下ろす 勇気は無かったけれど、気がつけば黙々と登り続け、それは淡々と頂上に到着した。そこに待っていたの は、完全な静寂と、眼下に広がる一面のカリの森。カメラを持たずにあがってしまったことに気付いたものの、時すでに遅し。ひとり絶景を堪能して地上へと戻 ると、多くの人が拍手で迎えてくれて嬉し恥ずかしだった。その後もやって来る人たちに「君も登ったの?」と聞かれるたび、ウィルは頭を掻いていた。
それよりも、こんな巨木に登ることを禁じてない上に、自己責任でって書き放っているところが、なんとも大人で素敵だと思いませんか?

Pemberton からは、North Cliffを経由してDenmarkへと向かった。Tingle Treesの森を抜けたり、美しい海岸沿いの道を走るこの道は、思ったよりも車も少なくなかなか素敵だった。

Exif_JPEG_PICTURE

Denmarkでは、Perthから車を走ら せて私たちに会いに来てくれた友人のCarlと一緒に走った。川沿いの、こじんまりしたかわいらしいキャンプ場で1泊したら、AlbernyまでのMBT 最終区間がはじまった。

PerthからCarlがやって来た!

PerthからCarlがやって来た!

ここからのトレイルは、今まで走った区間とは様変わりして、開けた感じだった。木の背丈はぐんと低くなり、遠くに山々 を眺めることができたり、素晴らしい海岸沿いの景色を楽しんだり、それに、あちらこちらにそよそよと牧草地が広がっていたりもした。道もかなり平坦になり、難易度 は随分と低くなった。必要だったら充分に1日で走り終えることができる区間だけれど(約75Km)、そこまで急いで終わりたくなかった私たちは2日掛けて 走り終えた。

Exif_JPEG_PICTURE

1日目は海辺でキャンプ。曇った夕方の空

1日目は海辺でキャンプ。曇った夕方の空

Carlの自転車を試すウィル

Carlの自転車を試すウィル

Exif_JPEG_PICTURE

Albernyの街並み

Albernyの街並み

Albernyは、古き良き港町の面影を残す素敵な町。西オーストラリアで、最初に開拓された町というのも頷ける話だ。比較的 新しいPerthやFremantleと比べると、大分歴史を感じることができる。コンパクトにまとまっているけれど、小さくて急な坂道があちらこちらに あるのが、この町に個性を与えていて、またいい。こじんまりした雰囲気のよいカフェやパブがちょこちょことあり、もちろん私たちもそのうちのいくつかを楽 しんだ。ゆったりとした時間が漂うこの場所に、もう何泊かしたい気持ちは山々だったけれど、ウィルの両親に会うために例のRelocation carを利用してPerthからMelboruneへ向かうために残された時間は少なく、Carlと一緒に車でPerthへと戻ることにした。

打ち上げはもちろんパブで!

打ち上げはもちろんパブで!

いざPerthへ!

いざPerthへ。ありがとう、Carl!

これで私たちのMunda Biddi Trailは完結した。そしてそれは、思ったよりも随分長く過ごすことになった西オーストラリアの旅が終わったことも意味する。
さて、ここからは久々の再会に胸を弾ませながら、新たなステージがはじまろうとしている!

*走行日:2012年10月10日~30日

スライドショーには JavaScript が必要です。